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時々R‐18w
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「あっつ…」
小さく、呟いた声は、誰に拾われることなく、穏やかな昼下がりの空気に溶け消える。
桜が散って、若葉が眩しい頃になったとは言え、梅雨にも至らぬ、今の日差しはまだ柔い。
外気が暑い訳ではないのは、自分でもわかる。
皮膚の下、己の裡が、熱い。
「あ、佐助さん」
「…え?」
背後から呼びかけられ、顔を上げた途端。
ごんと、派手な音と同時に、目の前に星が散った。
「ったぁ…」
「前、気をつけてと言おうおとしたんですが…」
思わず額を抑えて俯けば、申し訳無さそうに眉尻を下げる松之助に、向けるのは涙交じりの苦笑い。
「大丈夫ですか?」
心配そうな声音に、頷いた時。
「何やってんだい」
呆れたような声を、掛けられる。
声のほうを向けば、声音と同じ表情をした仁吉が、そこにいた。
「仁吉こそ何やってんだ」
まだ痛む額を抑えながら。
ばつの悪さに、問い返す声に、棘がにじむ。
「旦那様に呼ばれたんだよ。…ちょっと」
「?、何だい?………っ」
手招かれ、近寄れば唐突に、ひんやりとした手を、首筋に押し当てられた。
不意の冷たさとくすぐったさに、反射的に、身をすくめる。
一体何だと視線で問いかければ、ふむ。と、何事か納得したように、仁吉が一人、頷く。
「お前、休憩は?」
「え、…」
いつだったかと、松之助を振り返れば、もう少しで入れると告げられる。
「だったらその時に寝な。体熱いよ」
言われて、通りで頭がぼんやりするはずだと、気づく。
傍らで松之助が「寝不足だったからなんですね」と、佐助の額を示して笑った。
「昨日、ちゃんと寝なかったんですか?」
「え?…あ、…」
松之助の言葉に、記憶を辿りかけ、すぐさま、それは思い出した事実に、停止する。
その様に、隣で仁吉が、にやりと、口角を釣り上げた。
「昨日は、…遅かったんだよねぇ?」
含みのある、揶揄する様な物言いをする笑い顔を、思いきり睨みつけて。
小首を傾げる松之助には、適当に言いつくろう。
「ま、今日は早く寝た方がいいみたいだね」
取り澄ました顔で曰うのに、誰のせいだと、怒鳴る代わりに睨みつける。
寝不足のせいで、眼が座ってしまって、常より鋭い視線となっているのに。
仁吉は気に留める風も無い。
「さっさと戻れっ」
「はいはい。後少し頑張んな」
ぐしゃり、髪をかき乱してくる手を払い退けて。
早く行けと追い払う。
笑いながら去っていく背中に、溜め息を吐けば、傍らの松之助に、笑われる。
「仲良しなんですね」
のんびりと投げかけられる言葉に、思い切り、顔をしかめてしまえば、松之助に、また、笑われた。
「二人とも、休憩入っとくれ」
交代を告げる声に、ほっと息を吐く。
やはり、体が熱い。
「あ、佐助さん…」
不意に、伸びてきた手に、目尻を拭われる。
そこには、何故か、濡れた感触があって。
怪訝そうな表情をしていたのだろう。
松之助が困った様に、笑った。
「涙、出てますよ。…早く休んでください」
言われて初めて、目尻を濡らすそれに、気付く。
一体どれほど、この身は睡眠を求めているんだと、少し、気恥ずかしかった。
「すみません」
「いえ。…佐助さんは働きすぎなんですよ」
照れ笑いを零せば、苦笑混じりに返される。
意識は随分、ぼんやりしていて。
言われた通り、早く寝ようと、奥の間へと移る。
「………」
体を横たえた途端、驚くほど早く、意識は睡魔に、飲み込まれて行く。
「おやすみなさい」
柔い言葉と一緒に、ふうわり、肩に掛け物を掛けられて。
礼を、言わなければと思ったのが、最後の記憶だった。
「子供みたい…」
穏やかな寝顔を、どこか微笑ましく見守りながら。
ぽつり、松之助が呟いたのを、佐助は知らない。
――――――
兄さんと絡ませるのが好き。
寝不足でいつもの三割り増しで目つきが悪くなってるので、他の人は、
佐助さん今日怖!!って思ってるんだけど、兄さんは平気。
佐助さん今日ぼーっとしてるな。
とか思ってる。
二人はシフト(シフト?)一緒だと良い。
後から、
「佐助さんって意外と可愛いですよね」
とのほほんと問題発言を兄さんがかまし、若だんな→仁吉の順で話が流れ、仁吉さんが悔しがればいい。
佐助さんは眠いと涙が出て体温が高くなるといい。
ぐちゃぐちゃになるわ短いわでこっち。
CP仁佐じゃなくて佐松でもよかったな…。
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