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縄の猿轡って屏風に似合うよなって訳で、以下反転です^^
いつもの過ぎた軽口が、手代の機嫌を傾けて。
不機嫌そうに眉間に刻まれた皺に、はたと、随分と拙い状況にいる己に気が付いて。
これはいけないと、踵を返そうとしたその、一瞬の隙を、突かれた。
「…っだ!」
背中から蹴倒されて、まとも、畳に顎を打ち付ける。
みしり、胸骨が軋んで、一瞬、息が詰まった。
「何…っ」
しやがると、手を付いて起き上がろうとしたその腕を、後ろ手に捻じりあげられて、悲鳴を上げる。
毎度々々、憎たらしい程の手際のよさで、一纏めに縛り上げられて。
一体どこに縄なぞ隠し持っているのか。
聞いてみたいが、聞くのも怖い。
軋む腕に、ぎりと、奥歯を噛み締める。
「放しなよっ!」
背後を振り仰いで、睨みあげれば、鼻先で笑われ、いきり立つ。
「何だい何だい!偉そぶりやがって…大妖だかなんだか知らないけどね。此処で偉そぶってるのなんて、あんたぐらいじゃないか。佐助や守狐はそんな…」
詰る言葉が、宙に浮く。
目の前に、翳されるのは、新たな、縄。
「へぇえ…。そうかい。…相変わらず口の利き方を知らない奴だねぇ」
ひどく、態とらしい猫撫で声で、耳元、囁き落とされて。
じわり、組まされた掌に、汗が浮く。
咄嗟に、逃れようと膝を立てれば、殆ど全ての体重を掛けるように、背中を踏みつけられて、苦痛に呻く。
息苦しさに、開いた唇に、唐突に、縄を噛まされ、目を見開く。
「そんな憎たらしい口は、塞いじまおうかねぇ」
にいこりと、真上から覗き込んできた顔が、笑う。
けれど、眼が、笑ってはいなくて。
「ぅ…ぐ…っ」
屏風のぞきの形の良い唇が、無残に歪む。
ぐっと、後方に縄を引かれて、喉が仰け反る。
きつく、噛まされた縄が、上肢を戒める縄に、結ばれて。
強引に喉を反らされたまま、固定される息苦しさに、生理的な涙が、目尻に滲んだ。
「ふ…っんぅ…っ」
声は、微かに漏らすことができるけれど。
それは決して、言葉になることが無い。
最後の意地で、覗き込んでくる顔を睨みつければ、仁吉はその口の端に、ひどく愉しそうな微笑を、浮かべていた。
「―――っ…んぁ、ぅ」
唐突に、すっかり乱れ、剥き出しになっていた内腿に指を這わされ、息を詰める。
抗議の声を上げれば、耳元で、零される忍び笑い。
「声は悦いんだけどねぇ…何言ってるかわからないね」
「――――っ」
言いながら、まだ熱の宿らぬ自身の鈴口に、きつく爪を立てられて、見開いた眼から、涙が伝う。
思わず、やめてくれと哀願を滲ませた眼で振り仰げば、仁吉の口の端に、満足げな笑みが、乗る。
「何か言いたそうだねぇ?」
反らされた喉を、爪で辿られ、肌が粟立つ。
自尊心をかなぐり捨てて。
やめてくれと、縋りたくても、それはくぐもった音にしかならなくて。
「言えないんなら、仕方がないね」
向けられるのは、愉しげな笑み。
肌を嬲る残酷な指に、声にならぬ悲鳴が、屏風のぞきの白い喉を震わせた。
―――――――
毎回変態臭いネタばっかでサーセン^^